八重洲ブックセンター本店(東京駅側)に行ってきた。
「著者とめぐる本選びツアー」というイベントに参加。
講師は、作家のはらだみずきさん。
今、ぼくが最も読みたい作家さん。
初めて買ったのは「ようこそ、バー・ピノッキオへ」という小説。
なんの予備知識もなかったのだけど。
本屋でたまたま見かけて、そのタイトルに妙に惹かれたのを覚えている。
それまで、あまり小説は読んでいなかったのだけど。
ちょうど自分がバーに興味を持ち始めていた時でもあり。
何度か目にして、ついに購入。
これが、自分にはとても心地よい作品だった。
あるバーに集う客とマスターのそれぞれの人生。
それが折り重なってできる世界。
それぞれ短編小説として完結もしているけど、全部繋がっている。
音楽で言えば、様々なジャンルの楽曲を集めたオムニバスアルバム。
なのに、全体を通して聴いたとき、一つのテーマが浮かんでくるような。
うまく表現できないけれど、とにかく。
ぼくは、この「はらだみずき」という作家の他の作品にも興味を持った。
次に「海が見える家」という本を見つけた。
現代社会に適応しきれなかった若者が、運命に翻弄されながらも。
自分の居場所、やりたいことを見つけていく成長物語。
この本は、やがてシリーズ化され、ロングセラーとなった。
続編が出るたびに、主人公の成長を見守るとともに。
ぼく自身の生き方にも、少なからず影響を与えることになった。
このシリーズは、昨年発行された4作目をもって「完結」が発表された。
しかし、舞台を海から山に変えて、新シリーズが始まるという。
とても楽しみである。
年が明けて、最初に読んだのが、「会社員、夢を追う」
去年の6月に発行されて、もとは「銀座の紙飛行機」という本。
著者の自伝的な内容。
これまた、大変な感銘を受けた。
この本の主人公とは違ってぼくは。
いわゆる「就職活動」を経験してこなかった。
そして「教職」という、自分が就きたい職に就くことができた。
それにも関わらず、定年まで勤めあげることをせず、自ら退いた。
ある意味では「自己実現」できたわけだが。
その一方で、「もっと他の自分」を求める気持ちも芽生えてしまった。
その他、もろもろ、いろんなことが折り重なり、今に至る。
「今さらながらの自分探しの旅」の途中である。
そんな折、Twitterを通して、今回のイベントを知った。
憧れの作家に直接お会いすることができるまたとない機会。
このタイミングで、お目にかかれて本当に光栄だった。
SNSを通じて、ぼくのことを存じてくれているのも嬉しかった。
「行きたいとこは行けるうちに
会いたい人は会えるうちに
やりたいことはできるうちに」
去年作った拙曲「今を生きる」のサビの部分。
今の自分の座右の銘。
ここのところ、ちょっと自分に甘えていたけれど。
今一度気持ちを引き締めて。
もう一つの自分の夢に向かって、真剣に取り組みたいと。
また気持ちを新たにできた。
そんな素晴らしい体験だった。
ありがとうございました。
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