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  • 執筆者の写真たかまつなおき

山の日 わくわくライブの邂逅

更新日:1月17日


2023.8.11 @Noah’s Ark 徳島県石井町


故郷、徳島から神奈川に移り住んで今年でちょうど30年目になる。

ギター弾き語りというスタイルで音楽活動を始めてからは15年目だ。

中学生の頃から独学でギターも作詞作曲もしていた。

だけど、基本的には仲間の前でしか、その歌を披露することはなかった。

自称、長い間の「音楽的引きこもり」時代。


その殻を打ち破ったのが三十代。

当然、その活動拠点は神奈川なのだが、実は最初の地は香川県だった。

まぁ、それは今はどうでも良い。(話がややこしくなるだけだ←なら、するなよ)


横須賀や横浜を中心に、活動の幅は東京都内や埼玉県にまで広がった。

しかし、地元徳島県でライブができる場所を知らず、なかなか機会を得られなかった。


初めて徳島でライブができたのは2016年夏のことだった。

横須賀で知り合った、全国を旅してまわるシンガーソングライターのおかげだった。

高校時代の仲間や、恩師、友人などが駆けつけてくれた。


そのうちの一人に、Kさんがいた。 Kさんとの出会いは、その数年前。

自分の恩師が手伝っていたとあるイベントだった。

それからはmixiだったかな、SNS上でのやりとりぐらいだったのだけど。

徳島で初めてライブをする自分はなりふり構わず宣伝していて。

そこにわざわざ足を運んでくださったのだった。

そこから、Kさんとの親交が深まった。


翌年だったかな、Kさんは「わくわく堂」というオープンスペースを開いた。

そして2017年8月11日、わくわく堂での「わくわくライブ」が始まった。

昔の友人、恩師、身内(笑)、そしてわくわく堂に集まる人たち。

たくさんの方に足を運んで頂いた、

このときは、自分ひとりのワンマンライブ。

ライブの後に、オープンマイクタイムを設けて、いろんな人に参加してもらった。


そして、その日から山の日のわくわく堂でのライブを恒例行事とすることとなった。

2018年、2019年は、自分のワンマンではなく、ナカタクを対バンに指名。

彼は、自分より数か月早くギターを始めた、いわば自分のギターの「師匠」

歌が抜群に上手く、ハーモニカのテクニックも素晴らしい。

にも関わらず、本人は、自宅で好きな歌を好きに歌っているのが楽しいと。

人前で演ることに一切の興味を示さない。

それがあまりにもったいないので、無理やり引っ張り出したのだ。


2018年は三味線奏者の藍さん(高校の後輩だ!)にも出演してもらったし。

オープンマイクタイムも含めて、良い感じのイベントに育った…はずだった。


そう、例の流行り病による禍になるまでは。

2020、2021年は問答無用に開催中止。

去年、2022年は復活させる方向で準備したものの、直前になって中止を決定。

病の区分が五類に引き下げられたのを受けて、今年こそ復活させようと思った。

しかし、今度は本拠地「わくわく堂」での開催ができなくなってしまった。

すべてが流行り病のせいではないとは思うものの、確実に時間は流れてしまっていた。


「わくわく堂」あっての「わくわくライブ」だが、中止させる気は一切なかった。

また、ライブタイトルを変更する気もなかった。

とにかく、新しく変わる会場を探さなくてはいけない。


そして、たまたま辿り着いたのが「Noah’s Ark」


そう、本当にたまたまだった。

何の縁もゆかりもなかった。


だけどイベントを終えてみたら、実にたくさんの「縁」があった。

そして、新たな「縁」も生まれた。

まるで、今回、ここの場でライブをすることが必然だったかとさえ思えるほどだ。


今はここに記すときではないと思うので詳細は割愛するけど。

今回抱いた希望が本当のことになって、輪が更に広がっていった時。

この夏に起きたことを、もう一度深く掘り下げて振り返ってみたいと思う。


そして、いよいよ本題、ライブについて。

(前置きがやたらと長いのはいつものことだ)


実は、ここ「Noah’s Ark」でライブイベントを開催するのは初めて。

だから、少々セッティングに手こずった。

まだリハをしているうちに、最初のお客様到着。

外は猛暑、しかもよく知っている仲だったから、お店に入ってもらった。

さて、アンコールの公開リハとなってしまったが、しょうがない。

さっさと済ませようと思ったら、次のお客様が…。

むむむ、「阿波時間(時間にルーズな地域柄を揶揄した言葉)は?」


そうだ、リハーサル中なんだから、ブラインドを下げれば良かったのだ。

今更ながら、ブラインドを下げる。

開場予定時刻が迫る、というか、過ぎようとしている。

慌てて、最終確認を済ませる。

ま、何とかなるだろう。


約5分ほど押して、開場、ブラインドを開ける。

外には長蛇の列・・・どころか、誰もいない(笑)

でも、そうこうしているうちに、予約してくれていた人達が集まってくる。


高校の同級生、後輩夫妻、恩師、家族、そしてKさん始め、わくわく堂関係の人達。

再会が本当に嬉しい。


14時開演。

いざ始めようと思ったら、ご来場者登場(笑)

仕切りなおして初めていたら、今度は2曲目にまたご来場者様登場。

今回、入り口を背にステージを作ったものだから、歌の途中に扉を開けた。

これは今回初めてライブをしたことによって見えてきた課題。


予定では、最初オープニングの挨拶を自分が行って。

ナカタク→たかまつの2ステージで行う予定だったのだけど。

前半しかいられないという人もいたので、急遽予定変更。

たかまつ(短) → ナカタク(長) → たかまつ(短) の変則3ステージ。


今回の自分のテーマは「4年間の軌跡」

最後にわくわく堂でライブをしたのが、2019年8月11日。

なので、それ以降にできた曲や新アレンジの曲を中心に披露。


前半は、

1.Talk Together, Sing Together(これはいつも通り、挨拶曲)

2.かわたれどき(わくわくライブでは2回目、曲の構成を変更)

3.帰る~こころのふるさとへ(Keyを E → A に転調するニューアレンジ)

4.ゴロワーズを吸ったことがあるかい?って聞かれたけどなかったからゴロワーズを吸ってみた(毎回演奏しているが、間奏にハーモニカを入れるニューアレンジ)

5.今を生きる(わくわくライブでは初)


の5曲。

3の「帰る~」の歌の元になった八木和彦先生の絵の本物を持参した。


インターバルを挟んで、ナカタクのステージ。

ナカタクとは、幼稚園、小学校、中学校、高校まで同級生。

幼稚園の黄組、小2、小5、中2、そして高校1~3は、文字通り同じ組だった。

中3のとき、二人で文化祭に出た。

ユニット名は「ORGEL(オルゴール)」

当時、そんなタイトルの映画があった。

その主人公にぼくらは夢中だった。

「魂の唄(うた)」と題して演奏したのは、長渕剛の巡恋歌。

LIVE ’89の弾き語りバージョンのコピーを目指した。

当時から抜群のセンスをほこったナカタク。

本当は、彼一人でこの歌を、ギターとハーモニカを演奏することができた。

だけど、本番に向けて、彼はリードボーカルとハーモニカに専念して。

ぼくにギターのパートを譲ってくれた。

彼は、手柄を独り占めするのではなく、仲間に花を持たせる。

そういう男なのだ。


彼にはハタチになった息子(H)がいる。

幼い頃からエレクトーンに慣れ親しんだ H は、即興演奏もお手の物。

現在は東京の大学に通い、ジャズ研の幹部だと言う。

4年前のわくわく堂ライブで、親子共演デビューを果たした。

ぼくのステージでも2曲飛び入りで演奏してもらった。

あの日の主役は間違いなく彼だった。


そんな彼が、わざわざシンセ持参で帰省、この日も親子共演。

ナカタクの選曲は、息子 H の成長と、自身の思い出を重ねながら。

先述の長渕、尾崎、ピストルなどの名曲をカバー。

そのうちの何曲かを息子の H と共演。

H の腕がさらに上がっている。流石は東京でもまれているだけある!


そして1曲、オリジナルを披露。

2018年の時に作ってもってきてくれた唄。

思い切り、ぼくに向けて書いてくれた曲。

ド・ストレートな曲はともすれば気恥ずかしいものだが、ここまでくると最早感動。

ありがたいとつくづく思う。


アンコールも含めてナカタクのステージ終了。

後から聴いた話だと、1曲忘れていたそうで!

その歌を機に、Hがステージから掃けるはずが…。

逸機した H が、セッションしない曲の時もずっと前にいたのはここだけの話(笑)


さて、自分の後半の番だ。


6.坂道のオートバイ(去年のお遍路巡りから生まれた曲)

7.月兎ーOur Way(今年の最新曲)

8.今がそのとき(わくわくライブでは2回目。歳のところだけ最新バージョン(笑))

9.So Long!(前回のわくわくライブのすぐ後にできた歌)

10.ぼくはきみといると(コロナ禍直前の曲。スタジオテイクとも異なるバージョンで)


この5曲を選曲。8以外は、ここでは初披露。

6は、お遍路さんのエピソードを語った後に披露。

7のピックを手に収めたり出したりする芸当で失敗(笑)

でも、マイクスタンドに付けた予備ピックで事なきを得る。

これもライブの演出?

8でメッセージを注ぎ込んで終演へ。

9で久々にタイムマシンに乗った(笑)(あの場にいた人には分かる)

・・・そう、「かっこわらい」の歌詞が飛んで、そこで演奏が止まったのだ(笑)(笑)

9は、ある意味、この日一番歌いたかった曲。

2019年の時のわくわくライブが楽しすぎて、その直後にこれが生まれて。

本当は2020年で、すぐに披露したかった曲。

3年越しに念願叶ったのに、タイムスリップ・・・やっぱ持ってるわぁ。

9で、「またね」って言ったあと、10で「ありがとう」

完璧な構成、自画自賛。


そして最後にアンコールセッション。

選曲したのが拙曲「情熱の青」


これを提案したのが、本番3日前。

無茶ぶり(笑)

そしたら「一番を歌わせろ」(実際はもっと丁寧な言い方)と、ナカタク。

おー、流石だ。

一度も合わせないまま、本番当日。

ま、本番前に一度二人で軽く合わせればぐらいに思っていたら、何と H もいる!

そこでばたばたしてリハーサルしてるところに、フライングのお客様というわけ。

だけど、音響に対する耳をお持ちの方だったので、逆に助言を頂く。

手の内はばれたけど、結果オーライ(笑)


本番の3人のセッションは、手前味噌ながら素晴らしい出来だった。

流石に長年の付き合い、ブランクが多少あろうとも、あの呼吸はぼくらだけのもの。


また次回も必ず。

そう誓い合ってステージは終了。


以前は、終演後にオープンマイクタイムを設けていた。

だけど今回は時間に制限もあるし、特に事前告知はしていなかった。

だけど、少し時間がありそうなので、募ってみたらお一人挙手が!

おお、その心意気が素晴らしい。

ぼくも交じって剛の「とんぼ」を伴奏。

何も見なくたって、全部頭に入ってるし身体が覚えている。

さりげなくやってるけど、ラストのタイミングをアイコンタクトで確認。

お互い、すっかり頭が白くなったけど、坊主頭でギター弾いてた頃のまんま。


他に飛び入りの手は挙がらず、ここでお開きに。

片づけをしながら、歓談や交流、これもまた尊い時間。

また次の再会を誓い合う。


最後に、今回、もっとも嬉しかったこと。

それは、自分の伝えたかった思いが、しっかり届いたと実感できたこと。

今、ぼくの歌を必要としてくれていた人がいた。

その人に、直接届けられることができたのが、本当に嬉しかった。

人を喜ばせることが、結局は自分に喜びとなって帰ってくる。


何事にも代えがたい喜びに満たされ、とても幸せな気持ちになっている。


「わくわくライブ」は、場所がどこになっても「わくわくライブ」だ。

原点の「わくわく堂」のスピリッツは、ここにしっかり残っている。


また今回も長くなったなぁ。

過去最長か?

これでもだいぶ簡略化したのだけど。

それだけ、思いがたくさん詰まったイベント。

だって4年ぶり、そして新しい始まりだからね。


でも、そろそろ本当に、So Long! またね♪

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