SNSで大々的に告知するのは好きじゃないので(mixiではそのまま公開にしているが(笑))、密かに過ぎ去らせた誕生日。
49になった。
まぁ、日本人には忌み嫌われる数字なのだがしかし、数学的に見れば7の乗数、ラッキー7✕ラッキー7という人生においても最も幸運な数字だとも思うのだ。
実は先週、体調を崩していた。
GW後半は、実家に一時預けていた幾つかの荷物を取りに帰省していた。帰省先ではゆっくりのんびり休養に充てたつもりだったのだが、二泊三日の旅程に往復500km余りと計5時間のフェリーは、思いの外身体に堪えていたようだ。
いや、今回の帰省だけでない。
年が明けてからの関東での思い出づくりの怒涛の3ヶ月、引っ越しの準備、重要なLIVEの数々、遠征して就職活動、移住に新生活と、むしろよくぞここまで予定通りに事が進んだと我ながらこの幸運をありがたく思う。
そして、ついにキャパシティを越えたようで。先週ついに発熱。最初は全身筋肉痛だった。引っ越しの荷物を運んだ割には大袈裟な身体の反応ぐらいに思っていた。
実際、2日で筋肉痛は収まったのだが、その日の夕方、尋常じゃない疲れを感じたので念のために検温したら、まさかの39.2度!
慌てて近所のクリニックを検索して駆け込み受診。
コロナ、インフルエンザ等の感染症は検査の結果共に陰性。
翌朝には平熱に戻ったのだが、その夜にまた38度の発熱。
翌朝また平熱に戻り、その後は平熱を維持している。咳や鼻水、痰などの風邪症状はほとんど無し。
誕生日当日を含む週末は、とにかく大人しく体力回復に努めた。
それは、自分へのバースデープレゼントにと買っておいたコンサートのためにでもある。
渡辺貞夫カルテット。
貞夫さんと言えば、言わずと知れた日本屈指のJAZZ奏者。
実はこれまで、お名前は勿論存じていたものの、ちゃんと耳を傾けて聴いたことはなかった。もっと言えば、現役であることさえ知らなかった。
なんと御年91で今なおツアーで全国を回られている。
しかも、自分が仕事帰りによく立ち寄っている市立図書館が入っているホールでコンサートが予定されているのだと、その図書館で読んでいた地元の新聞で知った。
貞夫さんの予定を調べてみると、横浜のビルボードでの2daysもあるようで、これまで関東で暮らしていた間には、それこそいっくらでも生演奏に触れる機会はあったことだろう。
だけど、移住した先で機会に恵まれる偶然。職場のすぐ側という立地も大きい。平日だが、ここなら支障が少ない。
まだまだ精力的に活動されているとは言え、地方都市に移り住んだ今となっては、次の機会がいつあるとも分からない。
行きたいとこには行けるうちに、ということで、初めて渡辺貞夫さんの演奏を聞きにいくことにした。
チケットを買ってからずっと、その日を心待ちにしていた。世界の渡辺貞夫の今の音。
そしてついに迎えたコンサート当日。
開演時刻を少し過ぎて、ドラムス、ベース、ピアノのBANDメンバーの後ろから登壇。
最初はサックスをマイクを通さず生音を会場に響き渡らせる。
サックスの音って、こんなに丸くて柔らかい?っていうほど素直で美しい音色。木管楽器特有の、リードが震えて音の粒がギザギザとした感じがまったく感じられない。
表現が合っているかどうかは知らないが、自分はロックバンドで荒々しく吹き上げられる、SAXの胴全体が鳴り響くあの感じが好きなのだが、それとはまるで別物。
あっという間にその音と世界に引き込まれた。
途中休憩を挟み、約2時間のコンサート。貞夫さんは舞台中央に用意された椅子に、少し座る場面もあったけど、ほぼ立ったまま演奏された。MCで笑いを誘い、ありがとうございました!の声には張りもあった。
とても、とても贅沢でエネルギーに満ちたコンサートだった。4月にリリースされたばかりという新譜も買った。
まだまだこれから、もっともっとこれから!などと数年前から歌っているが…。
自分など、まだまだ本当に洟垂れ小僧だと思わされる。
病に臥せっているときは、つい「まだ若いは、もう若くないということだ」など。
ネガティブな思考ばかりになってしまっていたが。
考えてみれば、49なんて四捨五入したら0歳、まだ生まれたばかり。ばぶばぶ。
48歳の最終週に発熱して、今年の厄落としも終了。
いわゆる四十代最後の年は、これまで以上に幸運に満ちたものとなるはず。
実は、秋の「関東帰省ツアー」が内定、近々SNSを中心に内容を告知予定。
こちらもお楽しみに。
その前に、6月29日(土)、大分初ライブは、CANTALOOPⅡにて。
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